【マダミスの作り方】キャラクターの関係性を作ろう

これまでの記事で、テーマとコンセプト、シナリオの概要、あらすじも決まり、プラットフォームも選びました。構成についても学びました。

前回の記事では、キャラクターについて、7つのカテゴリーと、モチーフを共通させて差別化する方法をご説明しました。今日はその続きです。

キャラクターの関係性の4つの組み合わせ

いつも参考にしている「工学的ストーリー創作入門」は物語の要素を知るためにとても良い本です。更に、要素を深堀するために他の本も参照しましょう。

記憶に残るキャラクターの作り方」によると、キャラクターの人間関係には4つの要素があります。

  • 引き寄せ……互いに共通の何か。
  • 葛藤と対立……互いを引き離す何か。ドラマやコメディが生まれる。
  • コントラスト(対比)……対照的な性質が葛藤と対立を生み、キャラクター性を強くする。
  • 変化……互いに相手を変容させる可能性を持っている。

これもマダミスに寄せて言い換えてみましょう。

  • 引き寄せ……事件現場・議論の場に居合わせる理由。
  • 葛藤と対立……目標の違い。
  • コントラスト(対比)……キャラクター性を強くする要素。
  • 変化……議論・調査・投票を通じて相手のキャラクターを変化させる。

順に解説していきましょう。

引き寄せ……事件現場・議論の場に居合わせる理由

これは文字通りですね。
マダミスのキャラクターには、事件現場や議論の場に居合わせる理由、また、話し合う理由が必要です。

全員が共通している場合もあれば、それぞればらばらの場合もあります。

共通している場合は……

  • 同じ学校の部活動のメンバー
  • 同じ会社の社員
  • 同じ温泉宿に泊まっている客
  • 同窓会に参加していた元同級生
  • 事件解決のために集められた探偵たち

など、色々考えられます。

逆に、全員が共通していない場合もあります。

  • 館に住む家族と、パーティーに呼ばれた客
  • 村人たちと、旅人
  • 事件の容疑者たちと、探偵
  • 被害者の友人たちと、なぜか事件現場に居合わせた人

共通していても、いなくてもどちらでも構いません。
ただ、「そこにいる理由」「話し合いをする理由」だけは作りましょう。

特に「話し合いをする理由」についてはまた別の記事で説明します。

葛藤と対立……目標の違い

これも文字通りです。目標が違うために、プレイヤー同士議論し、嘘を付き合い、騙し合うマダミスの面白さができます。

全員が「事件解決」という唯一の目標だけを持っていたらマダミスにはなりません。

プレイヤーAが目標達成をしたらプレイヤーBの目標は達成できない……といった対立した目標設定をすればプレイヤーAとBは議論でぶつかり合うでしょう。

また、プレイヤーAの中でも目標1を達成したら目標2は達成できない……などの葛藤があっても良いでしょう。

どのように目標を設定し、対立や葛藤を作るかは作者の腕の見せ所です。
プレイヤーの中での葛藤については後の記事でまた詳しく説明します。

コントラスト(対比)……キャラクター性を強くする要素

対比については具体的に説明をしましょう。

没個性のキャラを個性的にする方法

たとえば、山田太郎(やまだたろう)というキャラクターを作ってみます。

  • 高校1年生
  • 成績は全国模試で偏差値50と平均。身長体重も全国平均。
  • 朝が弱く、いつも遅刻ギリギリに登校している。サボりはしないが居眠りはする。

「普通の高校生」という感じのキャラですね。

では、超ヤンキー高校に通う乱暴三郎(みだれぼうざぶろう)を考えてみます。

  • 高校1年生
  • 成績はテストを受けないので分からない。
  • 学校にはたまに行く。もちろん遅刻していく。

乱暴三郎と山田太郎を並べたら、山田太郎は「真面目くん」です。ヤンキーと真面目くんという対比です。

では、超進学校に通う頭脳明(ずのうあきら)を考えてみます。

  • 高校1年生
  • 成績は全国1位どころか高校3年生の模試でもトップ
  • 大学の研究室にも通っているので、高校の授業は休みがち

頭脳明と山田太郎を比べたら、山田太郎は「凡人」です。天才と凡人という対比です。

山田太郎は何も変わっていないですよね。
隣にいる人物が変わっただけで山田太郎は真面目くんにもなり、凡人にもなります。

これが「対比」です。

山田太郎の真面目さを強調したいなら隣にヤンキーを置き、普通具合を強調したいなら超天才を隣に置けばいいのです。

たとえばバディモノではおじさん・お調子者⇔若者・頑固など、対比が用いられます。
マダミスのキャラクターでも、キャラクターの性質を強調するために、顕著に違う性質のキャラクターを隣に置くと良いのです。

対比の具体的な使い方

対比は、正反対である必要はありません。著しい違いがあれば良いです。

では、何を対比させればいいのでしょうか?

よくキャラの詳細な設定の表を埋めましょう……と言われますが、ただプロフィール帳のように誕生日・性別・年齢・好きな食べ物……などを埋めていっても対比にはなりません。

ハイキューの古舘春一先生がインタビュー記事で語られた「バイキングをどうとるか?」は性格の違いを出すのにとても良い質問です
https://www.jump-mangasho.com/interview/furudate-sensei-vol9/

事件への関わり方

今作っているのはマダミスです。マダミスであるからには……事件への関わり方を対比させるべきです。たとえば、以下のような役割です。

  • 犯人……事件の犯人。事件が解決してほしくない。
  • 目撃者……事件の目撃者。重要な情報を握っているが、何らかの理由で事件解決へ後ろ向き。
  • 復讐者……被害者の友人など犯人を絶対に許せない人。事件を絶対解決したい。
  • かく乱……事件には直接かかわりはないが、事件解決によって不都合があるなど、事件解決を邪魔したい。

この4つに限定する必要はありません。たとえです。人狼の役割を借りて人狼・狂人・村人などという名称で分ける人もいます。

一人称

議論の際、分かりやすくするために一人称を違うものにしましょう。

幸い、日本語は一人称が沢山あります。全プレイヤーがバラバラであると、オンライン通話でも誰が話しているかが分かりやすくなります。
マダミスは初対面の人とのプレイも良くあります。誰の声か分からなくなって誰が誰か分からなくなってしまいますので、ぜひ一人称はばらばらにしましょう。

Wikipedia - 日本語の一人称
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%81%AE%E4%B8%80%E4%BA%BA%E7%A7%B0%E4%BB%A3%E5%90%8D%E8%A9%9E

性格

性格も明確に違う方が、キャラクターの選択やロールプレイがしやすいです。議論においても他との区別がしやすいでしょう。

なお、対比する際は一旦、表向きの性格で対比してみましょう。
表では明るいが裏では実は根暗……などのキャラの深堀はまた後日ご説明します。

キャラクターの性格に違いを出す際、便利なのは占いです。

血液型占いってすごいですよね。性格を4つに明確に分けられます。
星座占いも便利です。12個も明確な性格の違いが存在しています。

血液型や星座以外にも、インターネットには性格診断が大量にありますよね。
占いを信じるか否かは自由なのですが、創作者にとって占いはとても便利です。ぜひ活用しましょう。

キャラのチャームポイント

萌えポイント・推し要素・全人類好き要素、呼び方は何でもいいのですが、キャラのチャームポイントも対比すべきです。

一人が学園のプリンスなら、もう一人は学園のアイドル。
一人が礼儀に厳しい京美人なら一人は礼儀を知らない庶民。
一人がおしとやかな令嬢なら一人は元気でかわいい現代っ子。

という風に……チャームポイントがばらけていると、キャラクターの魅力が強調されます。

関係性

個人の間でも対比が必要ですが、キャラの関係性にも対比があっても良いです。

AとBが両想いの恋人なら、CはDに片想いしているなど。

Eは泥棒で逃げ続けており、警察のFが追いかけていたり、探偵のGが警察のFにちょっかいをかけていたり。

関係性にも対比を作ると、他の関係の魅力が強調されます。

その他 – 対比させてもさせなくても良い要素

職業で対比させても良いでしょう。ただし、全員が学生など共通していても問題ありません。

容姿で対比を作るとイラストを付けた時に見た目で分かりやすくなります。ただし、容姿も絶対対比が必要ではありません。全員が「かわいい女の子」でも構いません。

どこまで対比するか

ある程度キャラクターを対比させて関係性を配置したら、いったんキャラクターを深堀しても良いでしょう。深堀した結果、関係性を調整することも良くあります。

キャラクターの深堀をしてキャラクターの魅力を探り、関係性の対比を繰り返してキャラクターの魅力を強調しましょう。

変化……議論・調査・投票を通じて相手のキャラクターを変化させる。

マダミスにおいて、議論・調査・投票を通じて、他のキャラクターの秘密を知り、事件の真相を知ることで、プレイヤーキャラクターは変化していきます。
これをキャラクターアークと言い、今後また詳しく説明します。

特に、キャラクターの変化を他のキャラクター起因にすると、キャラクターの関係性が深まります。これはプレイ中に判明しても良いですし、感想戦で明らかになっても構いません。

キャラクターの関係性の深まりや変化は、俗にいう「クソでか感情」にもつながり、プレイヤーの感情を揺さぶるでしょう。

まとめ

今日は、キャラクターの関係性の4つの要素について書きました。

関係性の作り方が少し分かりやすく整理できたと思います。

しかし、では作っていきましょう、というにはまだ説明していない知識があります。

明日以降は、キャラの深堀について書いていきたいと思います。

マダミスアドカレチャレンジについて

マダミスアドカレチャレンジと題して、マダミスの作り方を12月1日~25日で書けるだけ書いくチャレンジをしています。
チャレンジ終了後、記事は一部非公開にして、pdfの電子書籍+穴埋めフォーマットを付けてBOOTHなどで販売予定です。
クリスマスまでの間、しばしお付き合いください。明日もどうぞお楽しみに。
アドカレへの飛込参加も大歓迎です。お気軽にどうぞ。

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ライター&マーケター。 営業からWebマーケティング、小説連載、マダミス執筆など多岐に渡った経験が強み。現在寝たきりの病人ながら、お仕事募集中です。お問い合わせはページ上部お問合せから。 百合×感情×交錯マーダーミステリー「ばらばらラブレター置き去り事件」 BOOTH版好評販売中